システムアーキテクトとは
業務とITのグランドデザイナー
システム開発の上流工程を主導する立場で、豊富な業務知識に基づいて的確な分析を行い、業務ニーズに適した情報システムのグランドデザインを設計し完成に導く、上級エンジニアを目指す方に最適です。
対象者像
高度IT人材として確立した専門分野をもち、ITストラテジストによる提案を受けて、情報システム又は組込みシステムの開発に必要となる要件を定義し、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、情報システムについては開発を主導する者
期待する技術水準
システムアーキテクトの業務と役割を円滑に遂行するため、次の知識・実践能力が要求される。
〔情報システム〕
(1)情報システム戦略を正しく理解し、業務モデル・情報システム全体体系を検討できる。
(2)各種業務プロセスについての専門知識とシステムに関する知識を有し、双方を活用して、適切なシステムを提案できる。
(3)企業のビジネス活動を抽象化(モデル化)して、情報技術を適用できる形に再構成できる。
(4)業種ごとのベストプラクティスや主要企業の業務プロセスの状況、同一業種の多くのユーザ企業における業務プロセスの状況、業種ごとの専門知識、業界固有の慣行などに関する知見をもつ。
(5)情報システムの実現方式、開発手法、ソフトウェアパッケージなどの汎用的なシステムに関する知見をもち、適切な選択と適用ができる。
(6)OS、データベース、ネットワークなどにかかわる基本的要素技術に関する知見をもち、その技術リスクと影響を勘案し、適切な情報システムを構築し、保守できる。
(7)情報システムのシステム運用、業務運用、投資効果及び業務効果について、適切な評価基準を設定し、分析・評価できる。
(8)多数の企業への展開を念頭において、ソフトウェアや、システムサービスの汎用化を検討できる。
〔組込みシステム〕
(1)対象とする組込みシステムが用いられる環境条件や安全性などの品質要件を吟味し、実現すべき機能仕様を決定できる。
(2)対象とする組込みシステムの機能仕様に基づき、ハードウェアとソフトウェアの適切な組合せを設計し、それぞれの要求仕様としてまとめることができる。
(3)リアルタイムOSに関する深い知識と汎用的なモジュールに対する知識を有し、ソフトウェア資産の再利用可能性の検討や、適切な活用ができる。
試験概要
開催時期
年に1回、秋期(10月第3日曜日)に開催されます。
試験形式
試験は、午前Ⅰ・Ⅱ、午後Ⅰ・Ⅱの4つに分かれており、それぞれの出題形式等は下表の通りなっています。
合格基準
午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ試験は、いずれも60点以上で合格となります。午後Ⅱ(論述式)試験は、A〜Dの4段階で評価され、A判定のみ合格となります。
出題範囲
午前試験の範囲については、下表のようになっています。午前Ⅰ試験は応用情報技術者試験と同様、午前Ⅱ試験は開発技術分野を中心に出題されます。尚、詳細な知識・技能については、「システムアーキテクト試験」シラバス(Ver 4.1)PDFを参照ください。
難易度
共通キャリア・スキルフレームワークのシステムアーキテクト、テクニカルスペシャリストのレベル4に相当します。以下に示す通り、合格率は14%前後で推移しており、難関試験になります。
合格率
対策方法
午前Ⅰ
高度試験の午前Ⅰ問題は、全て同時開催の応用情報技術者試験から出題されます(80問中30問)。午前Ⅰ対策については、応用情報技術者午前対策のページをご覧ください。
午前Ⅱ
午前Ⅱ試験は、多肢選択式の問題が25問出題されます。詳しい対策については、こちらのページをご覧ください。
午後Ⅰ
午後Ⅰ試験は、記述式の問題が4問出題され、その内2問を選択して解答します。詳しい対策については、こちらのページをご覧ください。
午後Ⅱ
午後Ⅱ試験は、論述式の問題が3問出題され、その内1問を選択して解答します。詳しい対策については、こちらのページをご覧ください。
学習ツール
過去問題
H30秋期
(対策中)