情報処理技術者試験ナビ

当サイトは準備中です。

NW H24秋 午後Ⅰ 問1

◀️ 前へ次へ ▶️

 Webサイトの構築に関する次の記述を読んで,設問 1〜3 に答えよ。

 J社は,インターネットで情報を提供するWebサイト(URLは,http://www.web.j-sha.example.com)を運営しており,C社のデータセンタ(以下,DC-Cという)に設備を設置している。図1に,J社のシステム構成を示す。

f:id:honmurapeo:20180508213302p:plain

 DNS-P と DNS は,J 社のドメインを管理する DNS サーバであり,DNS-P から DNS-S へ   ア   転送を行い,2 台の DNS サーバ間でリソースレコードの同期を取っている。

 J社では,サービス利用者の増加に伴い,毎年Webサーバを増強してきた。来年度も増強が計画されているが,長期間又は復旧不能なサービス停止による利益損失を防ぐことを目的とした   イ   の観点から,他のデータセンタにもサーバを設置し,ディザスタリカバリにも対応する方針が出された。そこで,情報システム部のE主任がシステム構成を検討することになり,次の要件が決められた。

  • 増設先のデータセンタは,D社のデータセンタ(以下,DC-Dという)とする。
  • WebブラウザからWebサーバへのアクセス(以下,Webアクセスという)の数,サーバ負荷に応じて,Webアクセスを二つのデータセンタに分散する。
  • 一方のデータセンタにアクセスできない場合,他方のデータセンタにWebアクセスを切り替える。一つのデータセンタだけでサービスを提供する場合は,サービスレベルの低下を容認する。

DNSラウンドロビン方式の検討
 E 主任は,DC-D については,DC-C と同様に,ルータ,FW,SLB 及び Web サーバを設置することにした。Webアクセスを処理する能力は,DC-C が約70,000セッション/秒,DC-D が約30,000セッション/秒である。また,Webアクセスの分散については,DNSラウンドロビンを利用した分散方式を考えた。次に,E主任が考えた方式を示す。

  • Webアクセスを処理する能力から,DC-CとDC-Dに対するWebアクセスの分散割合は7対3とする。
  • WebサイトのURLのFQDNに対応するIPアドレスを10個準備し,DNS-Pの   ウ   レコードに登録する。
  • 仮想サーバのIPアドレスとして,10個のIPアドレスのうちの7個を   a   のSLBに設定し,3個を   b   のSLBに設定する。
  • DNS-S は,DC-D に置くことにする。

 情報システム部内でDNSラウンドロビン方式について議論したところ,次の指摘を受けた。

  • ①Webサーバの負荷に応じた分散ができない。
  • ②データセンタの故障時に,故障しているデータセンタへWebアクセスが継続する。

新方式によるシステム設計の検討
 E主任は,指摘された点についてSLBの納入ベンダに相談した。その結果,SLBと連携して動作するSLBマネージャ装置(以下,SLB-Mという)を導入すれば,解決できそうなことが分かった。SLB-Mの主な機能は,次のとおりである。

  • J社のサブドメインであるWebサイトのドメインを管理するDNSサーバとして機能し,複数台のSLB-Mを設置することで冗長構成を実現できる。
  • SLBから,Webサーバの負荷情報とセッション情報を収集する。
  • 収集した情報を,SLB-M間で共有する。
  • 共有した情報から,DC-C又はDC-DのどちらにWebアクセスを振り分けるかを判断して,DNSの名前解決の要求に対し,最適な応答を返す。

 E主任は,SLB-Mの機能を検討した結果,次の方針で設計を行うことにした。

  • ③DNS-Pの設定を変更し,SLB-MをWebサイトのドメインのDNSサーバとして動作させる。
  • SLB-M は,DC-C と DC-D に,それぞれ 1 台ずつ設置する。
  • SLB-M は,同一データセンタ内のSLBから,Webサーバの負荷情報とセッション情報を収集する。
  • Web サーバの負荷情報とセッション情報を,SLB-M 間で共有する。

 E主任が考えた新方式のシステム構成案を,図2に示す。

f:id:honmurapeo:20180508213312p:plain

 E主任は,④データセンタをまたがるSLB-M間の通信による影響を懸念し,調査を行ったが,問題ないことが分かった。そこで,新方式のシステム構成案の動作検証を行い,次の処理手順で負荷分散が行われていることを確認した。

(1)Webブラウザ(又はWebブラウザが利用するISPのキャッシュDNSサーバ)は,DNS-P又はDNS-Sに対してWebサイトの名前解決を要求する。

(2)DNS-P又はDNSSは,Webサイトのドメインの   エ   DNSサーバとして,DC-C と DC-D の SLB-M を応答する。

(3)Webブラウザは,SLB-Mに対してWebサイトの名前解決を要求する。

(4)SLB-Mは,Webサーバの負荷情報とセッション情報を基に,Webブラウザに対して最適なIPアドレスを応答する。

(5)Webブラウザは,応答があったIPアドレスにアクセスする。

(6)SLBは,保持しているセッション情報を確認し,そのWebブラウザのセッション情報が既に存在する場合は,適切なWebサーバにWebブラウザを接続する。

(7)一方,Webブラウザのセッション情報が存在しない場合,SLBは,新規セッションとして登録し,最適なWebサーバにWebブラウザを接続する。

 次に,E主任は冗長機能について確認した。その結果,SLB-Mの故障時に,データセンタ間でWebアクセスが適切に分散されないことが分かった。そこで,E主任はSLB-M間の情報共有はせず,両方のデータセンタのSLBから情報を収集するように,SLB-Mの設定を変更した。
 この変更の動作検証によって,片方のデータセンタのSLB-M故障時にもWebアクセスが適切に分散されることが確認できた。その後,新方式によるシステム設計は企画会議で了承され,次年度計画に盛り込まれた。

設問1

 本文中及び表中の   ア    エ   に入れる適切な字句を答えよ。

アの解答例・解説
解答例

 ゾーン

解説

 XXXXXXXX

イの解答例・解説
解答例

 事業継続

解説

 XXXXXXXX

ウの解答例・解説
解答例

 権威

解説

 XXXXXXXX

エの解答例・解説
解答例

 権威

解説

 XXXXXXXX

 

 

設問2

 〔DNSラウンドロビン方式の検討〕について,(1)〜(4)に答えよ。

(1)  a    b   に入れるデータセンタ名を答えよ。
 

aの解答例・解説
解答例

 DC-C

解説

 XXXXXXXX

bの解答例・解説
解答例

 DC-D

解説

 XXXXXXXX

 

(2)DNS-S を DC-D に置く目的を,要件に基づき,40 字以内で述べよ。
 

解答例・解説
解答例

 DC-C 障害時にも DNS-S を使って DC-D でサービス提供を可能とするため

解説

 XXXXXXXX

 

(3)本文中の下線①の理由を,DNS ラウンドロビン方式がW eb アクセス数を分散する方式であるという観点から,30 字以内で述べよ。
 

解答例・解説
解答例

 Web アクセス数と Web サーバの負荷が比例しないから

解説

 XXXXXXXX

 

(4)本文中の下線②の事象を回避するために,故障時に DNS サーバで実施する設定変更の内容を,40 字以内で述べよ。
 

解答例・解説
解答例

 故障したデータセンタの仮想サーバの IP アドレスの A レコードを削除する。

解説

 XXXXXXXX

 

 

設問3

 〔新方式によるシステム設計の検討〕について,(1)〜(4)に答えよ。

(1)本文中の下線③における DNS-P の設定変更の内容を,30 字以内で述べよ。
 

解答例・解説
解答例

 SLB-M に Web サイトのドメインの権限を委譲する。

解説

 XXXXXXXX

 

(2)本文中の下線④について,SLB-M 間の通信による影響とは何か。SLB-M 間の通信によって発生が懸念された事象と,その結果,Web ブラウザ通信で発生が懸念された事象について,それぞれ 20 字以内で述べよ。
 

SLB-M 間の通信によって発生が懸念された事象の解答例・解説
解答例

 インターネット接続回線の帯域圧迫

解説

 XXXXXXXX

Web ブラウザ通信で発生が懸念された事象の解答例・解説
解答例

 Web サーバへのアクセス遅延

解説

 XXXXXXXX

 

(3)処理手順(4)において,最適な IP アドレスを応答するために SLB-M が利用する Web サーバの負荷情報の具体例を,二つ挙げよ。
 

解答例・解説
解答例
  •  Web サーバの応答時間
  •  Web サーバのデータ通信量
解説

 XXXXXXXX

 

(4)処理手順(6)において,Web ブラウザを接続する適切な Web サーバを,30 字以内で述べよ。
 

解答例・解説
解答例

 Web ブラウザのセッションを維持している Web サーバ

解説

 XXXXXXXX

 

 

IPA講評

出題趣旨

 事業継続性の観点からサーバを複数サイトに分散設置することも多くなってきている。また,提供するコンテンツ(サービス)によっては,利用者への高速なレスポンスを実現するため,利用者を最適なサイトにアクセ スさせることが必要な場合もある。このような要件に対しては,単純に負荷分散装置をサーバの上位に設置するだけでは負荷を最適に分散することはできない。
 本問では,Web サーバを複数のサイトに設置した場合に負荷分散を実現する方式を検討する過程を通じて,ネットワークの基本技術を問うとともに,基礎技術の応用で成り立つソリューションへの理解度を問う。

採点講評

 問 1 では,広域負荷分散システムの設計を題材に,サーバ負荷分散と DNS の基本技術を問うとともに,要件に合わせた設計を行う上で必要となる各種課題の解決について出題した。全体として,正答率は高かった。
 設問 1 は,ア~ウの正答率は高く,エの正答率は低かった。エについても基本的な用語なので,理解しておいてほしい。
 設問 2 は,DNS ラウンドロビン方式についての問題で,全体的に正答率は高く,DNS ラウンドロビン方式を 理解している受験者が多かった。
 設問 3(1)は,サブドメイン作成時の DNS の設定についての問題で,正答率は低かった。DNS はネットワークの基盤技術の一つなので,サーバ種別やサーバごとの役割,また,各サーバがどのように連携して DNS システムを構成しているのかについても,理解しておいてほしい。
 設問 3(2)は,管理トラフィックによる帯域圧迫とその影響についての問題で,正答率は高かった。
 設問 3(3),(4)は,サーバ負荷分散方式の基本的な知識についての問題で,正答率は高かった。サーバ選択方式やパーシステンスについて理解している受験者が多かった。